飲食店の変動費とは？目安や削減するための方法を紹介

2024/02/21

飲食店の変動費とは、売上に伴い変動する経費のこと。変動費をうまく削減することで売上の利益率向上を図れるので、定期的に見直すことが大切です。本記事では、飲食店の変動費とはなにか、また一般的な目安や削減するおすすめの方法までを紹介します。

飲食店の変動費とは

飲食店の「変動費」とは、その月によって金額が変動する支出のこと。

固定費とは異なり、その月の売上などによって金額が変動します。飲食店の変動費には、例えば人件費や光熱費、食材費などがあります。

売上が多い月は利益も多く出ますが、その分変動費も高くなる傾向にあるのが特徴です。

飲食店でかかる変動費の例の一覧は以下のとおりです。

正社員を雇っている場合の人件費や、固定契約にしている場合の光熱費は、売上に関わらず毎月支払う金額が同じであるため、以下で紹介する「固定費」に含まれます。

飲食店の支出において、変動費のほかに固定費もあります。

固定費とは、店舗の経営をしていていて毎月必ずかかる支出のこと。その月の売上に関わらず、毎月変動しない支出が固定費にあたります。飲食店の固定費は主に以下のようなものがあります。

固定費一覧

理想的な変動費の割合は、業態や立地、店舗の規模によって異なりますが、全体の経費のうち変動費の割合は、一般的に約60〜70％といわれています。

また変動費の内訳は、人件費が27〜30％、食材費が27〜30％、水道光熱費が5〜7％程度が目安といわれています。飲食店経営者は上記を一つの目安として、経営状況を振り返ってみるとよいでしょう。

飲食店の経費の多くを占める変動費の削減に取り組むことは、利益率を上げることに直結するので、稼ぎやすい店舗運営を考えている方におすすめの手段。

また、変動費の削減は経費削減の即効性がある手段としてもおすすめ。原材料費の削減は仕入れの仕方を工夫してみたり、人件費の削減はシフトの組み方を見直してみたりと、工夫次第ですぐに取り組めます。

一方で、変動費に含まれる原材料費や人件費などは、品質や顧客満足度にも直接関わります。「コストを削減した結果、品質も下がってしまった」ということにならないよう、きちんと判断することも必要です。

ここからは、飲食店における変動費の削減方法を紹介します。コストダウンをして、利益率を上げたいと考えている方は必見です。

食材をはじめとした仕入れの削減をする場合には、仕入先の開拓やメニュー開発などに取り組むのがおすすめ。野菜や果物などは直接農家と契約して、見栄えの悪い野菜などを格安で仕入れて調理することで、原価率を下げることができます。

また食材費の削減の一環で、在庫管理を徹底して食材廃棄ロス対策をすることも、即効性がありすぐに実施できるのでおすすめ。棚卸しを定期的に行い「余計なものを貯め込んでいないか」「消費期限が迫っているものはないか」確認することで無駄を省き、結果的に食材費を削減できます。

一般的に飲食店の変動費の約30％を占める人件費の削減も、コストを減らす上で効果的。

人件費を削減する場合には、まずはアルバイトの勤務時間を調整するとよいでしょう。このとき、勤務日数を大幅に減少させてしまうと、従業員とトラブルになってしまったり、オペレーションが回らなくなってしまったりするので、まずは1日あたりの働く時間を調整するのがおすすめです。

シフトを組むときは、過去の売上の傾向から、今後の売上に必要となる工数を想定することが大切。必要な時間に見合った人数のスタッフを置き、混雑が見込まれないときは1時間程度アルバイトの勤務時間を減らすなど、工夫をすることで人件費を削減しましょう。

水道光熱費を削減する場合には、まずは契約を見直すとよいでしょう。

特に電力会社は自由に選べるので、今加入しているプランの内容を確認し複数の会社で比較検討するのがおすすめです。また、使用状況に応じて契約しているワット数を減らすことも、電気代の節約に効果的です。

加えて、エアコンをはじめとした電化製品の清掃や点検も大切。古い場合や清掃をしていない場合には空調の効き具合も変わるので、定期的に確認するようにしましょう。

チラシやグルメサイトの掲載料などは、広告費の相場や現状の効果を確認して見直しをするとよいでしょう。一般的には変動費の3〜5％前後といわれていますが、これを超えている場合には一度削減を検討してみるのがおすすめです。

SNSをうまく活用することで店舗情報の発信が無料でできるため、こうした取り組みを入れるのも一つの手。普段はSNSを活用して広告活動を行い、キャンペーンなどの集客に力を入れたい時期には媒体を利用するなど、メリハリをつけて販促を行うとよいでしょう。

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ASPITを導入することで業務の効率化を図ることができ、在庫管理の徹底による食材ロスの対策や、人件費の削減にも繋げられるため、変動費の見直しをしている経営者におすすめです。

本記事では、飲食店の変動費についてや固定費との違い、変動費削減のコツなどを紹介しました。

飲食店の利益率を向上させるためには、経費の多くを占める食材費や人件費などの変動費の削減に取り組むのがおすすめです。本記事で紹介した変動費削減のコツや、飲食店向けの業務支援システムを活用して、ぜひ経費を削減してみてください。