飲食店の利益率はどれくらいが相場？上げるコツや具体例を解説

飲食店の利益率の相場は？

飲食店を経営する上で、自社の利益率を把握しておくことは大切。また、飲食業界の利益率の相場を知っておくことで、正しい経営判断や目標設定をしやすくなります。

飲食企業の売上高営業利益率は、店舗平均で8.6％。規模別で見ると、大企業が3.6％で、中小企業が11.4％となっています。（※）

一方で、20〜30％程度の利益率で経営する店舗も存在します。ファストフード店からレストラン、居酒屋やバーなど、業態によって利益率が異なることを念頭におきましょう。

※"経済産業省 公式HP"参照（2007年時点の調査結果）

利益率の計算方法とは

「営業利益」とは、売上から食材費などのコストを引いたもののこと。それに対して、「営業利益率」とは、売上に対して何％の利益が残っているかを示す数値のことです。

営業利益と、営業利益率の計算方法は以下のとおりです。

• 営業利益 ＝ 売上 − コスト

• 営業利益率 ＝ 営業利益 ÷ 売上

この計算式から分かるように、売上を多くあげてコストを小さく抑えることが、利益率の向上につながるといえます。

飲食店でかかるコストとは

ここからは、飲食店でかかるコストの一例を紹介します。

コストの削減は、飲食店経営において利益率を向上させることに直結するため、利益を増やしたいと考えている場合には、まずはじめにコストの理解をすることが大切です。

固定費の例一覧

固定費とは、毎月必ずかかる支出のこと。飲食店における固定費は、例えば以下のようなものがあります。

• 地代、家賃
• 水道、光熱費（固定契約の場合）
• 電話、インターネット通信量（固定契約の場合）
• 人件費（正社員の場合）
• 減価償却費
• リース料

変動費の例一覧

変動費とは、その月の売上高によって増減する支出のこと。飲食店における変動費は、例えば以下のようなものがあります。

• 食材費
• 水道光熱費（固定契約でない場合）
• 人件費（アルバイト、パートの場合）
• 消耗品費
• 販促費
• 交通費

飲食店の利益率を上げるためのポイントとは

ここからは、飲食店の利益率を上げるために、どのようなことを心がけるとよいかについて紹介します。ポイントは以下のとおり。

1. 人件費の削減
2. 食材費の削減
3. 正確に在庫管理を行う
4. 回転率の向上
5. 高収益メニューの販売

以上について、それぞれ詳しく解説します。

1. 人件費の削減

人件費には、正社員に対して支払う固定費としての給与と、アルバイトやパートのスタッフに支払う変動費としての給与がありますが、いずれにおいても見直しを行い、コストを削減することがポイントの1つ。

顧客数が少ない時間帯は人員の配置を減らしたり、効率化ツールを活用して従業員が行う業務量を軽減させたりすることで、人件費の削減に繋がります。

人件費の削減によってサービスの質が落ちないよう、注意しながら実践してみるとよいでしょう。

2. 食材費の削減

飲食店において食材費は毎日かかるコストであるため、食材費の削減も利益率を拡大する上で重要であるといえます。仕入れ先を見直したり、商品によって仕入れる業者を使い分けたりすることで食材にかかる費用を削減できるでしょう。

また、大量発注をすることで単価を下げられる場合もあります。一度に多くの発注ができるドリンク類や冷凍食品などは、単価を比較しながら仕入れ先を見直してみるとよいでしょう。

3. 正確に在庫管理を行う

在庫管理を行うことは、飲食店を運営する上で基本の業務。在庫の把握ができず誤発注をしてしまったり、食材を腐らせてしまったりすると、無駄なコストが発生してしまうこともあります。

在庫管理を正確に行うためには定期的に棚卸し作業を行い、業務効率化ツールを活用して手順や仕組みを確立することが大切です。

4. 回転率の向上

飲食店の利益率を上げるためには、コストの削減だけでなく売上を上げることも有効な手段の1つです。

中でも、1日あたりに顧客が入れ替わる「回転率」を上げることで、売上の向上に繋げられるのでおすすめ。回転率を向上するための工夫として、顧客の入店や退店をしやすい環境づくりや、注文から料理の提供までの時間を短縮するオペレーションなどがあります。

5. 高収益メニューの販売

利益率を上げる方法として、高収益メニューを取り入れることもおすすめな手段の1つ。全てのメニューを高収益メニューにするのではなく、利益率の高いメニューと低いメニューを組み合わせることが必要です。

まずは来店してもらうために、コストパフォーマンスのよいメニューを目玉として提供し、店舗にて高収益メニューをおすすめするのがよいでしょう。

飲食店で利益率アップを図るなら飲食店向け業務支援ツール『ASPIT』がおすすめ！

飲食店経営で利益率を向上させたい方には「業務支援システム」の導入がおすすめです。

『ASPIT』は外食に特化したシステムとして、あらゆる業態で柔軟に利用できるのがポイント。発注や売上管理はもちろんのこと、勤怠やシフト、調理工程表といったさまざまな業務を支援してくれるシステムです。

在庫管理の徹底や従業員の負担軽減により、コストの削減から利益率の向上にまで繋げられるため、飲食店経営者の方は、ぜひチェックしてみてください。

ASPIT 公式HP

飲食店の利益率向上にはツールを活用しよう

飲食店の経営における判断をするうえで欠かせないのが、飲食店の利益率の相場を理解したり、自身の店舗に合った目標設定をしたりすることです。本記事で紹介した飲食店の平均的な利益率や計算方法を参考に、ぜひ一度経営を見直してみてください。

また、利益率を上げるためのポイントとして、人件費や食材費などのコストの削減や回転率の向上などがおすすめです。効率化のツールを上手く活用しながら、飲食店の利益率アップを目指しましょう。