飲食店には、お店の秩序を守って気持ちよく働ける環境作りを目的に「ハウスルール」が設けられている店舗が多くあります。本記事では、飲食店のハウスルールの具体例や、運用ポイントについて紹介。飲食店のルール作りに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店にハウスルールが必要な理由
飲食店が、それぞれの店舗で独自に設定するルールをハウスルールといいます。お店全体の雰囲気をよくするために、ハウスルールは欠かせません。
ハウスルールにより飲食店の秩序が保たれることで、スタッフのモチベーションも高まります。適切に管理することで気持ちよく働いてもらえるようになり、マネジメント管理もしやすくなるでしょう。
飲食店のハウスルールは大きく分けて3種類
飲食店のハウスルールは大きく分けて以下の3つです。
- サービス対応のルール
- 勤務に関するルール
- 衛生環境を保つためのルール
1. サービス対応のルール
サービス対応のルールは、顧客満足度を高めるために重要です。
接客時に笑顔で接するといった接客対応に関わるルールだけでなく、接客に際して適切な知識を押さえておくことや、迅速なクレーム対応なども求められます。
このような内容をルールとして具体的に示しておくことで、どのように対応するべきかの基準を明確化できるでしょう。
2. 勤務に関するルール
スタッフ間のトラブルや不満が生まれないよう、勤務に関するルールも設ける必要があります。例えば、勤務時間の厳守や制服の着用、勤務中のスマホ使用禁止などです。
スタッフ全員がルールを理解して実行できるようにすることで、お互いに気持ちよく働ける環境づくりに繋がります。
3. 衛生環境を保つためのルール
料理を提供する飲食店では、衛生環境を保つためのルールも欠かせません。顧客満足度にもつながりやすいポイントなので、明確なルールを設けて徹底しましょう。
サービス対応のルール
ここからは、サービス対応に関わるルールについて解説します。
・自店舗に関わる知識について
・QSCAの知識について
・接客対応について
自店舗に関わる知識について
顧客対応の際、自店舗の知識は欠かせません。また、働くスタッフにはお店に関わる必要最低限の知識は覚えてもらいたいものです。
新しくスタッフが入った際に何を覚えてもらうのか、どのような指導を行うかといったルールも設定しておきましょう。
QSCAの知識について
QSCAとは、「Quality(クオリティ)」「Service(サービス)」「Cleanliness(クリンリネス)」「Atmosphere(アトモスフィア)」のイニシャルを取ったものです。飲食業界では有名ですが、経営する上でも重要な要素であり、従業員にも共有しておきたい事項です。
特に、未経験者のスタッフが入った場合にはしっかりと覚えてもらうようにしましょう。
接客対応について
接客対応のルールには、表情や姿勢、声のかけ方、電話の取り方といった、さまざまな項目が必要となります。
ルールを設定する際には、ていねいな接客対応を意識することはもちろん、自社のコンセプトや雰囲気に合った内容であるかを確認しましょう。
勤務に関するルール
続いて、勤務に関するルールについて解説します。
・出勤時間やシフトについて
・ロッカーや着替えについて
・スマホの扱い方や喫煙について
・その他の禁止事項について
出勤時間やシフトについて
出勤時間やシフトに関するルールが曖昧な場合、不公平だと感じるスタッフが出てきたり、トラブルの元となったりしてしまいます。
どのようなタイミングでタイムカードを押すのか、シフトで休み希望を出す場合はいつまでに申請が必要なのかといったように、明確に勤務時間やシフトのルールを設定しましょう。
ロッカーや休憩室について
ロッカーや休憩室の使い方もルール化が必要です。私物を置いてよい場所や、共有スペースとして使用する場所を明確にすることで、スタッフが迷いなく使えるようにしましょう。
スマホの扱い方や喫煙について
勤務中はスマホを持ち込まない、喫煙時は必ず外に出るなど、スマホの扱い方や喫煙についても決めておくとスムーズでしょう。
その他の禁止事項について
共有すべき禁止事項が増えた場合は、スタッフに共有しルールを明確にしましょう。忘れやすい内容や、守らない人がいる場合などは禁止事項を掲示し、スタッフ全員に伝わるように工夫することが大切です。
衛生環境を保つためのルール
続いて、衛生環境を保つためのルールについて解説します。
・身だしなみについて
・手の洗い方や消毒について
・清掃について
身だしなみについて
身だしなみに関するルールは、以下のような項目について定めます。
・髪の毛
・髭
・ネイル
・ピアス
・制服
アルバイト求人では身だしなみのルールを気にする方も多いため、人手不足の場合は少し甘めに設定する飲食店もあります。
手の洗い方や消毒について
「出勤時と休憩戻りのタイミングで必ず手を洗う」「お客さんが帰ったテーブルは消毒する」といったように、手の洗い方や消毒についてもルール化しましょう。
清掃について
掃除ルールを設けることで、スタッフ全員が同じクオリティで清掃できるようになり、店舗を清潔に保ちやすくなります。具体的な清掃手順や清掃する頻度、スケジュールなども決めておくとよいでしょう。
ハウスルール運用のポイント
ここからは、ハウスルール運用のポイントを紹介します。
・マニュアル化する
・ユニークなルールを作る
・定期的に更新する
マニュアル化する
ハウスルールを考えたあとは、共有用のマニュアルを作成しましょう。マニュアル化することで伝達漏れがなくなり、全スタッフが共通認識を持てるようになります。
新人教育の際にもマニュアルは役立つので、ぜひ作成してみてください。
ユニークなルールを作る
店舗オリジナルの、ユニークなルールを作るのもおすすめです。
ユニークなルールの一例
・目玉メニューの提供時にオリジナルの声かけをする
・誕生日のお客さんがいたらお祝いする
・名札はあだ名にする
コンセプトと照らし合わせながら、お店の雰囲気に合ったルールを取り入れてみてください。
定期的に更新する
トレンドや顧客ニーズは常に変化するため、ハウスルールもアップデートすることが大切です。中には、作成当初は必要だったルールが現在は必要ないといったケースもあります。
ルールを明確化させるためにも定期的に見直しをおこない、そのときの状況に合ったルールで運用しましょう。
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飲食店のハウスルールで雰囲気のよいお店づくりをしよう
飲食店のハウスルールについて紹介しました。ハウスルールを設けることでお店全体の雰囲気がよくなると、顧客満足度の向上やスタッフのモチベーションアップにもつながります。実際にどのような内容のハウスルールを定めるべきかわからない方は、本記事で紹介した具体例もぜひ参考にしてみてください。飲食店のハウスルールを作成して、雰囲気のよいお店を目指しましょう。